インストール

SC3をLinux上で使用する上でまず行うことは、ディストリの選択です
Linux上で音楽編集をする際の手助けとして便利で代表的なものは
UbuntuStudio
FedoraリポジトリPlanet CCRMA
の二つがありますので
UbuntuFedoraのどちらかを選択すると何かと楽です

以下、Ubuntu7.10(gusty)におけるインストール方法となります


なにはともあれUbuntu7.10のインストールです
Ubuntu7.10のインストールが終わったら

$ apt-cache search ubuntustudio
ubuntustudio-audio - Ubuntu Studio Audio Package
ubuntustudio-audio-plugins - Ubuntu Studio audio plugins Package
ubuntustudio-default-settings - Default settings and artwork for the UbuntuStudio desktop
ubuntustudio-desktop - Ubuntu Studio Desktop Package
ubuntustudio-gdm-theme - Ubuntu Studio - GDM theme
ubuntustudio-graphics - Ubuntu Studio graphics Package
ubuntustudio-icon-theme - UbuntuStudio Icon theme
ubuntustudio-look - Ubuntu Studio look
ubuntustudio-menu - Menu for Ubuntu Studio
ubuntustudio-screensaver - UbuntuStudio screensaver
ubuntustudio-sounds - Ubuntu Studio's GNOME audio theme
ubuntustudio-theme - Ubuntu Studio look - GTK and Metacity theme
ubuntustudio-video - Ubuntu Studio video Package
ubuntustudio-wallpapers - Ubuntu Studio - Wallpapers
ubuntustudiolauncher - Music applications launcher
usplash-theme-ubuntustudio - Usplash theme for Ubuntu Studio

ubuntustudio関係で上記の欲しいパッケージをいれます


またSC3はubuntustudio-audioには含まれていません
しかしubuntuのパッケージから"apt-get install supercollider"でインストールするのはちょっと待って下さい
これらのパッケージは確かかなり古いため、SVNで引っ張ってくることをお勧めします

$ svn co https://supercollider.svn.sourceforge.net/svnroot/supercollider/trunk supercollider
$ cd supercollider
$ scons
$ sudo scons install

//090124追記
$scons SCVIM=no としないとrubyがないとか怒られました.SCVIMを使う気がないのでしたら,SCVIM=noをお忘れなく

build-essential scons libsndfile1-dev libasound2-dev subversion libjack0.100.0-dev libxt-dev fftw3
インストールにはこれらのパッケージが必要です、ないものは入れておいて下さい
sconsでエラーが出た場合は上記のパッケージが欠けている可能性があります
全部apt-get installで入れられます
これでSC3のインストールは完了です


SC3をインストールしたからといって終わりではありません、まだまだ設定は続きます
通常のカーネルではオーディオ、サウンド関係処理の優先度が低いため
ブチブチ音が途切れてしまい使い物になりません
そこでカーネルをリアルタイムカーネルに変更します
(feistyではlowlatencyカーネルでしたが、gustyからリアルタイムになっています)

$ sudo apt-get install linux-rt
or
$ sudo apt-get install linux-image-rt

(注:nvidiaドライバを使用している方はこのままではXが立ち上がらなくなります
そのため、linux-restricted-modules-rt、linux-headers-rtなどを入れてください)
カーネルをインストールしたら、audioグループにリアルタイムアクセス権限を与えます

$ sudo su -c 'echo @audio - rtprio 99 >> /etc/security/limits.conf'
$ sudo su -c 'echo @audio - memlock 250000 >> /etc/security/limits.conf'
$ sudo su -c 'echo @audio - nice -10 >> /etc/security/limits.conf'

以上のことが完了したら再起動して
GRUB画面でリアルタイムカーネルに変更して下さい
linux-image-2.6.22-14-rtとかが表示されているはずです


さてSC3で音を出すためにはjackというオーディオサーバを使用します
jack関係はubuntustudio-audioに含まれています
ubuntustudio-audioを入れていない場合は入れましょう

$ sudu apt-get install jackd jack-tool

アプリケーション>サウンドとビデオのjack control
もしくはqjackctlでjackのGUIが立ち上げます
setupからrealtimeにチェックを入れましょう
startで開始した後にエラーやXRUNなんちゃらが出なければちゃんと動いています
エラーが出力された場合は、setupのinput device,output deviceを自分の環境に合わせて変更すると問題なく動く場合があります


まだSC3を使用するための設定は残っています
まず作業フォルダを作りましょう
~/sc3など好きなフォルダ以下にsynthdefs,sounds,recordingsフォルダを作成します
次にコードを書くエディタを決めましょう
Linuxでは、主にemacs、geditが使用されます


emacsの設定は~/.emacsに(require 'sclang)と記述するだけです
~/sc3などの先ほど作成した作業フォルダに移動してからemacsを立ち上げましょう

~/sc3$ emacs -sclang

のように-sclangを付けます
エラーなど出ずに上にworkspace,下に何やらずらずら出れば完了です
jackを立ち上げてスタートさせた状態で
s = Server.local.boot;
SynthDef("mysynth", { Out.ar(0, PinkNoise.ar(0.25)) }).play(s);
s.freeAll;
s.quit;
と書いてそれぞれの行でC-c C-cと打って見てください
左チャンネルからピンクノイズが鳴ると思います!


geditの場合はscedというプラグインが必要になります
リンク先よりSced-0.2.tar.gzを落として来て解凍しましょう
解凍先フォルダのsupercollider.langを/usr/share/gtksourceview-1.0/language-specsに
supercollider.xmlを/usr/share/mime/packagesに
sced.gedit-pluginとscedフォルダをどちらも/usr/share/mime/packagesと~/.gnome2/gedit/pluginsの両方にコピーします
その後

$ sudo update-mime-database /usr/share/mime

を実行します
geditを起動し編集>設定>プラグインのScedにチェックを入れましょう
~/sc3などの作業フォルダに移動してからgeditを立ち上げましょう
とくにオプションは必要ないです
ツール>supercollider modeをチェックしましょう
すると下にずらずらと出力されStartUp doneと出ると完了です!


これらの設定はあくまで一例ですので参考までに
jackの設定をオーディオインターフェースに合わせてなにかしなければいけなかった気もしますが・・・・・・
Macと違って設定が面倒ですね
さらにGUIを使用するためにはもうちょっと設定が必要です